可愛かったあの頃はもう二度とやってこない
昨日ふとmixiへの通知メールが目に入って、数年振りにログインしてみた。
わたしの高校生の頃はmixiが非常に非常に流行っていて、いけてる子ほど多くの友人から「紹介文」を書いてもらい、その内容がステータスみたいなところがあった。
今思うとこの「紹介文」というのは、基本的に自分を肯定する内容なので凄く精神に優しいコンテンツだったと思う。今の年齢にこそ必要な気がする機能だ。
わたしに宛てられた紹介文は100近く?あって、その紹介文のほとんどにこう書いてある。
「かわいい」
「歌が上手い」
「優しい」
「しっかりしてる」
わたしの顔面は本当に中の上くらいのかんじなんだけど(客観視しているつもり)、さらに体型はどちらかというとぽっちゃりしているんだけど、そのわりには昔は「かわいい」と言ってもらえることが多かった。
それはわたしのルックス以外の要因によるものかもしれない。
「かわいいよね」
そう言われる度に「いやいやわたしなんてくそでぶだからやめて」と思ってた。けど正直そう言われるのは慣れているほうではあったので、まんざらでもないのはまあそうだ。
けど「このレベルでなんでそんなに褒めてくれるんだろう」というのはよく思ってた。まあ今考えると、そんなに褒めて心から言ってた言葉でもなかったんだろうなってかんじだけど(笑)
今わたしは20代半ばを迎えた。もうわたしに「かわいい」と言ってくれるのは彼だけだ。
いろんな人にてきとーに褒められて、飲み会では気兼ねなく男の子に触れちゃったりなんかして、そういう日々はもう二度とやってこない。
今のわたしは常識だってわきまえているし、理性をなくす勇気だってない。
そもそも大人になるとそう簡単にみんな褒めなくなる気がする。「かわいい」「すごい」「いけめん!」そういう言葉は全部ビジネスめいてしまって、自分を下げるための言葉みたいになってしまって、みんななかなか口に出さない。
強いて言うなら「歌が上手い」は言われることがあるけど。これはスキル的な部分だから、まあ。
こう書いているけど、本当は自分の「かわいさ」が失われてしまっていってるからかもなあとちょっと思う。
若い頃はちょっとくらい粗があってもナチュラルなかわいさが結構求められるけど、大人になってくるとお金をかけて「かわいくい続けている人」が強い。
彼だけがわたしのことを褒めてくれるのが唯一の救いだ。
どうか自分の大切な人のことは、どんどん褒めていきたい。恋人だけじゃなく、友人とか。
そしてこんなことを考えてるとむしょうに、誰かにちょっかいを出す楽しさを思い出したくなってくる。でももうあの頃みたいに楽しくないんだろうな、ということも20代半ばのわたしは知ってたりして。